【部屋に付いた犬の臭いを消す方法】空気清浄機やスプレーなど効果的なのは?

犬を飼っていると部屋に犬の臭いが染みついてしまいます。

実際に犬と一緒に暮らしているとマヒしてしまいますが、訪ねてきた人に指摘されて気がつくこともあります。

部屋についてしまった犬の臭いを消す、良い方法が気になりますね。

空気清浄機や消臭スプレーなど、犬の臭いを消すにはどんな方法が良いか、解説していきます。

目次(ジャンプできます)

市販の消臭剤や芳香剤には効果がある?

消臭剤や芳香剤が、市販品で多く出回っていますが、そういった製品も気になります。

これは犬の臭いに対して効果があるでしょうか。

消臭剤を使うときには、香りで臭いをごまかすのではなく、臭いの発生源を分解して、臭いそのものを消し去ってしまうタイプの消臭剤を使うと良いでしょう。

カーテンやカーペットに対しては、そのタイプが効果的で、消臭力や除菌力があることで消臭することができます。

犬の臭いは床や壁など、部屋全体に染みついていることが多いので、空気中にではなく直接振りかけるタイプの、犬に安全なスプレーがおすすめです。

置き型芳香剤で香りが強すぎるものは、犬の嗅覚を刺激するので避けてください。

そして置き型タイプの芳香剤は、空気を消臭するだけなので、まず消臭スプレーで臭いを絶ってから使わなければほとんど意味がありません。

臭いを元から絶つタイプの消臭スプレーを選んでください。

犬に安全で安価な消臭スプレーの作り方

市販のスプレーでも安全なものはありますが、部屋のあちこちに振りかけていると、なくなるのが早いため、お金がかかってしまいますね。

身近にある材料で作ってしまえば、安上がりな上、犬にも安全です。

犬が舐めても安心な、簡単に手に入る材料で数百円で作れる消臭スプレーの作り方をご紹介します。

みょうばん水スプレーの作り方

1.5lの水に焼きみょうばん50gを入れて溶かし、よく振ってください。

混ざったら冷蔵庫で2~3日、液が透明になるまで保存します。

透明になったらみょうばん水の原液が出来上がっているので、それを水で10倍に薄めます。

これでみょうばん水スプレーの完成です。

酸性、アルカリ性の匂い成分に効果があります。

クエン酸スプレーの作り方

500mlの水にクエン酸をスプーン1~2杯入れます。

それをよく振るだけで出来上がりの簡単消臭スプレーです。

クエン酸は弱酸性や尿などの匂いに効果があるので、犬のオシッコのアンモニア臭に効きます。

重曹水スプレーの作り方

500mlのぬるま湯に重曹をスプーン1~2杯入れ、よく振るだけで出来上がりです。

これも簡単にできる消臭スプレーです。

重曹は弱アルカリ性や酸性の臭いを中和する働きを持つので、腐臭などに効果があります。

クエン酸や重曹を使った掃除の方法

スプレーを作るのに使ったクエン酸は重曹は、掃除にも利用できます。

犬に安全なので、是非試してください。

家具や道具はクエン酸や重曹で水拭き

部屋に設置した家具や道具類は、クエン酸や重曹を使って水拭きをすると、犬の臭いを消すのに効果があります。

どちらも500mlのぬるま湯などに小さじ2~3ほど溶かしたもので拭いてください。

床はクエン酸で水拭き

フローリングなどの床にも犬の臭いがつきやすくなります。

これは普通の水拭きではなかなか取れません。

クエン酸を混ぜて水拭きしましょう。

500mlの水にクエン酸をスプーン1~2入れたもので、床を拭いてください。

犬が床をなめても安全な成分なので、市販の床掃除洗剤を使うより安心です。

カーペットは重曹で掃除

水拭きというわけにはいかないカーペットですが、犬の臭いが吸着していますね。

これはクリーニングに出すより、重曹を使うほうが安上がりで高い効果も期待できます。

まず掃除機をかけて、カーペットの埃を掃除しておきます。

そしてカーペット全体に重曹を撒きます。

ゴム手袋をつけて、重曹をなでつけるように、カーペットになじませます。

そのまま半日放置した後、掃除機で重曹を吸い取ります。

これだけで、カーペットに付着した犬の臭いや汚れを消すのに、高い効果を発揮します。

空気清浄機は犬の臭いを消すのに効果があるか

 

犬を飼っていることで、臭い対策に空気清浄機を使っているご家庭も多いですね。

これは効果があるのでしょうか。

実は一般的な空気清浄機は、空気の微粒子や臭気を除去したり、除菌したりという効果にとどまります。

埃やウィルス、花粉を取ることが目的なので、消臭能力はあまり高いとはいえず、家にしみついた犬の臭気を根本的に除去することはできません。

ペットを飼っていない来客は臭いに敏感なので、空気清浄機で大丈夫だと思っていても、やはり飼い主さん以外には臭いが気になると思っておいたほうがいいでしょう。

ペット用として脱臭機能が搭載された空気清浄機は、犬の臭いをいくらか消す効果はあるので、犬の臭い対策として空気清浄機を使う場合は、そういった製品を選んでください。

それでも一般の空気清浄機より、やや脱臭機能が高いというだけで、空気清浄機では犬の臭いが完全になくなることは期待できません。

犬の臭いを一掃することを考えられるなら、空気清浄機ではなく脱臭機を取り入れられると、確実に消臭できます。

ソファーの掃除にはスチームクリーナーを

ソファーについた犬の臭いを取るのは難しいですね。

レザーや合皮タイプのソファーは、前述のようにクエン酸や重曹で水拭きが可能です。

布タイプの場合にはクエン酸やミョウバンスプレーで消臭できますが、徹底的に汚れや臭いを除去しようと考える場合には、スチームクリーナーがおすすめです。

汚れを浮かして除去する上に、除菌・消臭効果があるので、犬の臭いをソファから消してしまうには、スチームクリーナーを一台用意しておくのもいいでしょう。

犬そのものの体臭を抑える

部屋に染みついた臭いを除去する方法はさまざまですが、犬の臭いそのものを、できるだけ抑えるようにしましょう。

犬が臭いを発する原因は様々ですが、原因に応じて対処してください。

定期的に体を拭く

人間には体の一部にしかないアポクリン腺ですが、犬はこれを全身に備えています。

ここから出る汗は皮脂が酸化するため、独特の臭いがします。

また排泄のため肛門周囲が汚れやすくなります。

犬の体を定期的に、きれいに拭いてあげることで、強い臭いを抑えることができます。

月1~2回程度のシャンプー

犬は頻繁に体を洗う必要はありません。

あまり頻繁にシャンプーすると皮脂が落ちすぎて、皮膚炎の原因になってしまうこともあります。

成犬では月に1~2回のシャンプーで十分ですが、逆にいえばそれぐらいの頻度で洗うようにしましょう。

ただシャンプーをしても糞や尿のそばで生活しているとすぐに汚れて臭いが生じます。糞や尿が体につかないようにトイレから少し離れた所で生活するのが良いでしょう。

肛門腺絞りをする

犬には肛門近くに肛門腺があり、ここに分泌物が溜まります。

これはかなりの異臭を放ち、定期的に絞ってやらなければ、分泌物が大量に溜まって破裂してしまうこともあります。

そうなると凄まじい異臭になりますし、犬も治療が必要です。

肛門腺絞りを自分ですることが難しければ、トリマーさんや獣医さんにお願いしましょう。

口臭をなくす

犬にも歯磨きが必要です。

歯磨きをしていない犬は、歯垢が溜まりがちで口臭が強くなります。

これが犬の臭いの原因にもなります。

歯磨きの習慣をつけて、犬の口臭を防ぎましょう。

⇒犬の歯磨きは必要?リスクと内側・裏側のやり方や頻度など詳しく解説

犬の口腔内に異常が起きていることもあるので、その場合には獣医さんに相談してください。

便の臭いに気を付ける

便や尿を放置しておくと、当然ですが部屋中に臭いが立ち込めるので、犬が排便や排尿をしたら、すぐに片付けましょう。

また便の臭いは、食べ物に左右されます。

あまり便の臭いが強いなら、ドッグフードの内容を見直してください。

耳の臭いにも注意

ダックスフントやビーグルなど、耳が長く垂れている犬は、外耳炎などの病気にかかりやすく、そこから異臭がするケースがよくあります。

犬の臭いの中でも耳から病的な臭いがするときは、耳をチェックしてください。

ただし耳の臭いは蚊による寄生虫から守るために発している場合もありますので、臭いの取りすぎは禁物です。

耳の中がいつも以上に汚れていて、臭い場合には、受診してください。

顔にシワが多い犬の手入れ

パグなど顔にシワが多い犬は、シワの部分に汚れが溜まりやすく、その部分が臭くなることがあります。

犬も痒がったりするので、ふだんから小まめに手入れをしてあげてください。

ウエットティッシュや濡れタオルで毎日しっかり拭いてあげたあとは、しっかり乾かすようにしましょう。

濡れていると細菌が増殖して、臭いの原因になります。

ドッグフードの改善

犬には動物性タンパク質が必要で、それを主食とします。

国産の多くのドッグフードは、主原料に小麦やトウモロコシという穀物が使われていますが、犬はこういった原材料の消化を得意とはしません。

そのため、穀物が消化できないまま、便に排出してしまい、便が臭くなる原因になってしまいます。

愛犬には穀物が入っていない、肉や魚を原材料としたドッグフードをを選んで与えるようにしましょう。

⇒【S~Eランク】ドッグフードのランク別一覧|安全で喜ぶ愛犬のために!

ブラッシングをする

犬にブラッシングをするのは、犬の臭いを取り除くのに効果的です。

ブラッシングをすると、犬のムダ毛を除去し、風通しをよくすることができます。

ゴミやフケを取り除いて、臭いを予防する効果があるので、愛犬には小まめにブラッシングをしてあげましょう。

肉球の臭い

犬の肉球にはエクリン汗腺があり、微量の汗をかきますが、肉球そのものは臭くありません。

ただ犬は散歩で外を歩くので、肉球はいつも汚れた場所に触れている状態ですね。

そのときに多くの菌が肉球に付着してしまうことで、独特の臭いが発生する原因になります。

散歩から帰ったら、足をきれいに拭くようにしましょう。

いつもと違う臭いは体調の異常に注意

犬は独特の臭いがしますが、愛犬に特有の臭いではない、いつもとは違う臭いが続く場合には、体調に異常があるかもしれません。

他に何か症状があるなら、受診が必要なときもあります。

トイレもきれいに掃除をする

犬用トイレもしっかり掃除をしておきましょう。

洗ったり拭いたりしたあとは、天日干しをして日光消毒をするのがおすすめです。

消毒のためとはいえ、熱湯をかけるのは、製品が溶けたり変質する原因になるので、避けてください。

トイレそのものには、消臭剤も使わないようにしてください。

トイレに違うにおいがついてしまったり、自分のよく知ったにおいがしなくなったりすると、慣れたトイレでも警戒して、使わなくなってしまうことがあります。

気になる強い犬の臭いが続くときには病院へ

体臭や口臭など、愛犬の臭い対策をしても、どうしても強い臭いが消えず、部屋に立ち込めてしまうようなときは、皮膚炎をはじめ何かの病気にかかっている可能性もあります。

そのときには動物病院に連れていって診察を受けてください。